3年に1度、ベルギーで大人気の「猫まつり」が今年5月に開催
ヨーロッパのほぼ中央に位置するベルギー。これぞヨーロッパという中世の街並みや、国内に11か所もある世界遺産の鑑賞、あるいはビール・チョコレート・ワッフルに舌鼓など、この国には訪れる人々を魅了する様々な魅力に溢れています。ですがベルギーの魅力はこれだけではありません。なんと、ヨーロッパ中の猫ちゃんたちが集まる「猫まつり」が3年に1度、開催されるのです。そして今年2018年はその周期に当たります。日本での忙しい日々を過ごしているあなた。ぜひ感動と癒しを求めて、ベルギーの猫まつりを見に行きませんか。
なぜ猫?猫まつりの歴史とは
第一回が1938年に開催と、ヨーロッパでも最古の歴史を誇るイーペルの猫まつり。その由来は、この街が経験してきた悲しい歴史と大きな繋がりがあります。
遡ること12世紀前後。イーペルは、イギリスから輸入した羊毛を使った毛織物産業で発展真っ只中の頃でした。ところがこの羊毛は、天敵のネズミによる被害を受けてしまい、傷ついて使えなくなるものも少なくありませんでした。この害獣を駆除するために、イーペルでは多くの猫が飼われるようになったのです。
時は経ち14世紀前後。ヨーロッパ中でペストが大流行した時期です。当時、この病気の原因は魔女にあると囁かれていました。そして、猫を魔女の使いであると信じていた人々は、イーペルの街で飼いた彼らを、高い場所から落として殺すことでペストの流行を食い止めたと言われています。
先に紹介した「猫のぬいぐるみ投げ」のイベントも、この街で起こった悲しい歴史を二度と繰り返さないという意味も込められているのは間違いありません。
「猫まつり」とは?
2018年5月12日の夜から前夜祭として開催されるので、時間に余裕のある方はこの前夜祭も見学してみてはいかがですか?
ダンスやライブイベント、そして開催の合図となる大花火の打ち上げなど、お祭り気分が盛り上がります。
そして当日13日は、猫ちゃんに関するイベントが盛り沢山!
世界中でおなじみの猫のキャラクターに扮した仮装行列や山車のパレードや歌・ダンスなどがお目見え。
キャッチした人には幸運が訪れるとされている「猫ちゃんのぬいぐるみ投げ」、そして祭りのフィナーレを飾るのは「魔女と火あぶりのショー」と盛りだくさんです。煙と炎が開催会場にたちこめ、また3年後の開催を祈願して祭りが終焉を迎えます。
ベルギー、イーペルの猫祭り おまけ
2時間半ほどのパレードのち、猫のぬいぐるみを塔からひたすらぶん投げたり(キャッチすると幸運が)、魔女裁判寸劇&ロッシーニの“二匹の猫の滑稽な二重唱”を聴いて、お焚き上げを眺めたりしてお祭りは終了 pic.twitter.com/7C4avdltNh— Z(?) (@zzzzg) 2015年5月10日
開催都市までのアクセス
この猫まつりはベルギーの西部、イーペルという街で5月の第二日曜日(2018年は5月13日)に開催されます。位置的にはフランスに近いため、パリの旅行代理店などでは現地発着のオプショナルツアーも多く出しているようです。
個人で行かれる方は、日本からパリまでの往復航空券を購入し、現地でブリュッセル行きの高速鉄道のチケットを購入、その後乗り換えでイーペル行きの普通電車に乗車するのが一般的です。
一方で、ヨーロッパでもトップクラスの集客力を誇るイーペルの猫まつり。特に個人旅行の場合は、現地のホテルだけは予め日本から予約を入れておくことをおススメします。
日本では現在、ペットとして飼われている猫ちゃんの数がワンちゃんのそれを超えたと話題になっていますね。日本から遠く離れたベルギーでも、猫まつりの時期は、外国人に混ざって多くの日本人観光客の姿も目にすることができます。今年を逃したら次は2021年!ぜひ今年の5月は、ヨーロッパ一の「奇祭」とも呼ばれるベルギーの猫まつりに参加してみませんか。
フランス滞在ブログ、更新しました。「ベルギー・イーペルの猫祭りに行った~猫!猫!猫!」 猫祭りのメイン、パレードをご紹介です。 http://t.co/iu23UZTOeW #猫祭り #イーペル #ベルギー pic.twitter.com/W75B17tEDI
— Atsuko Tibis (@AtsukoTibis) 2015年5月13日
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